
2023年12月14日。私が起業を決意した日。
当時私は早稲田大学に通い、東京で暮らしていた。
その日は木曜日。朝起きて、準備して、インターン先に向かおうと玄関のドアを開けたとき、叔母からLINEが来た。
「バンビ亡くなった」
12歳。骨肉腫。肺にも転移していたらしい。
10月から闘病していて、相当痛みもあったらしい。
病気の報告を受けてからも、私はインターンを理由に帰らなかった。
年末に会えると思っていたから。
すぐにインターン先に連絡を入れ、新幹線に飛び乗った。
バンビに会いたかったのもあるが、ずっと看病していた叔母が心配でたまらなかった。
案の定、ふくよかだった叔母は痩せ細って、やつれていた。2人で泣き崩れた。
やっぱり私は、忙しいことを言い訳にせず、全てを投げ捨ててでも帰るべきだったのだ。
死というものは、膨大なエネルギーを持つ。
ひとつの命が尽きるとき、別の命に残りのエネルギーを託すのかもしれない。
とにかく私はその日から、生きることへの、生かされていることへの意識がはっきりと変わった。
その日まで私は、いつか起業しようと思っていたものの、「そのうちやればいいか」と思っていた。
けれど、やりたいことはすぐにやるべきである。明日死ぬかもしれないのだから。
バンビの死をきっかけに、私は起業することを決心した。
バンビの死をきっかけに、私は世界を周るようになった。
バンビの死をきっかけに、私は仏教を勉強するようになった。
今でも、バンビに、そして亡くなった家族みんなに会いたいと毎日思う。
それでも、その全員が私に使命を与えてくれた。
だから私は、今日も世界中の犬を幸せにするために、走り続ける。
そんな悲しい、けれど私の人生を変えてくれたバンビの話でした。